アニータの健康・介護 よもやま話 
健康や介護について専門の先生をお招きした講演会のバックナンバーです。

   5 . 痴呆について (その1)

第1回目は「老化と痴呆」について竹下邦子先生のお話を聞きました。

<老化と高齢>

高齢は単に、年取っているということで、つまり70歳の人は、60歳の人より高齢であるというように単に年齢が高い人を高齢というのですよね、
老化は、年を取ることによって生理機能が衰えていくことを言う。
生育期・・・人が生まれて赤ちゃんの時から育つ時期
成熟期・・・生理が来て子供を産んで育てるという時期
老年期・・・老化して死んでいく時期、だいたい50歳くらい
これが人間の一生ですが、最近この老年期が長くなったので問題になっているのですね、

<人の寿命は50年!亀は100年!>

種(動物)の寿命は、赤ちゃんの時の細胞分裂の回数でだいたい決まっているんですって!
分裂余命といって、人間は50回、50年。ガラパゴス亀は100回、100年。
ツバメだったら9年、鶏12年、鯉50年、ナマズ60年、ライオン25年、アジアゾウ69年、アフリカ象48年、すずめは13年、など生物学的に言うと人間は50年と決まっているのです。
65歳以上を高齢者という基準はWHO世界保健機構がデーターなどから決めたもので、日本はまあまあこの基準にあっていますが、アフリカなどで平均寿命が45歳とかの国もまだまだある。
鳥などは感染したら死ぬけれど、人間は感染しても抗生物質など薬によって治してしまうので、50年以上生きられる人が多くなっています。
でも逆に、交通事故等で50歳以上でなくなる人もいるけれど・・・。

<呆けと痴呆は違います!呆けは老化で痴呆は病気です!>

年取ると判断力とか記憶力とかが衰えてきます。それにより呆けの状態が出てきますが、それらの生理的な衰えは老化であり、痴呆ではないのです。

呆けは知能とか、判断力は正常なのです。(?_?) 
それがなくなるのが痴呆なのです。痴呆は脳の病気です

人は無尽蔵に知識を得て自分が形成されていきますが、パーキンソンの場合ドーパミンという物質が出なくなって脳に障害を起こして、手足に指示が送られなくなるように、痴呆の場合は、アステルコリンが悪さをするとか、脳が梗塞とか出血とかのダメージを受けて栄養が行かなくなって、脳に障害が起こってくる、それが痴呆なのです。
不全・・・肝不全とか、腎不全とか、よく聞きますでしょ?
そのものの機能がなくなってくることを不全と言いますが、脳不全の状態が痴呆なのです。
痴呆は病気なのです。

全ての感覚は脳が支配しています。暑いとか寒いとか、お腹がすいたとか、便通とか、いまは昼とか夜とか、あの人は誰かという認識する感覚も全てが脳から指示が出て行動できるのです。
 それが脳の障害により、それらの環境に対して全く感知できない、全く感覚が解らなくなるのが痴呆なのです。
ただ痴呆は、発症率は世界中どの国もほとんど変りなく、人口の約5%といわれています。

<痴呆は死をおそれる人間の生体防御?>

痴呆は痛くないんですよ、苦しくもないし、ガンの方がずっと苦しいし、死と隣り合わせですし、率からいっても日本ではガンは2人に1人の割りでかかっているのに、痴呆はたった5%の可能性しかないのです。
それに痴呆は30代からなる人はほとんどいません。早くて40代50代からです。

ほとんどが70.80代からですよね、
なのにみんな痴呆にはなりたくないと言って痴呆をすごくおそれるのは何故でしょう?
人格が無くなることをおそれるのでしょうか?
病気の捉え方が痴呆は他と全然違うと思うのです。

おもしろい意見があって、暴力的かもしれませんが、ある先生は「痴呆は死の恐怖から逃れるための人間の生体防御ではないか?!」「人の寿命が50年と決まっているのに、70.80歳代から起こる痴呆を治す必要があるのだろうか?」とさえいっています。
・・・ちょっと考えさせられるお言葉ですね!

<チェックポイント>

物忘れがし始めて状況判断が出来なくなりそれが2.3年続き、言葉が出にくくなって歩行が正常に出来なくなる状況が数年続く、最後の1.2年は寝たきりになっていく、だいたい10年くらいが、普通。 時間、場所、人の認識、見当識というのですがそれが出来なくなる、13.2%、計算が出来なくなる、記憶力の障害がでる、65.1% 病識がある、(自分はちょっと正常ではなくどこか病気かもしれないという認識)感情性格の変化、こういう点に早く気づいて、神経内科で診察を受ける事をお勧めします。

<痴呆は治る?>

痴呆は、元の病気が治ることに伴い快復することもあります。例えば脳梗塞によって痴呆になった場合梗塞が快復して良くなることにより痴呆も好転することがあるとか。
また、症状もよく言われる暴力や不潔行為などは、誰もがそうなるわけではありません、それぞれ症状が違うので一概に言えません。
また、それぞれの行為には原因があるのです。

例えば不潔行為の場合は、便通が思うようにならないため起こるとか、暴力も言葉が思うように出ないので意志がまるで通じなくて、良く小さな子供が思うようにならなくてわめき散らし暴れるのと同じですね。
夜中の徘徊は、時間の感覚とか場所の感覚、人の認識が出来なくなるので、昼夜が解らないのです。アルツハイマー型痴呆の人は体力に問題がないので動ける人が多いが脳血管性痴呆の人は、脳障害が出て動けない人が多いので徘徊も少ない。
 思いも永続しないので、「ずっと何も食べさせてくれない」と言ってもその時だけだから、3食+おやつくらいを決めて、決めた以上は食べさせない様にする。

次回は「ケア・介護について」です。
痴呆についての竹下先生が作って下さった資料があります。アニータへ連絡して下さい。

このウインドウを閉じる